2022-04-12
インスペクションとは、住宅の専門家が劣化状況や不具合の有無を点検することです。
専門的な点検をおこなうことで、不具合を早期に発見でき、売却につながりやすくなります。
不動産売却をおこなうにあたって、「古い家だから欠陥があるかもしれない」と不安な方は、「インスペクション」を検討してみてはいかがでしょうか。
そこで今回は、インスペクションとはなにか、またメリット・デメリットや費用について解説します。
北九州市、中間市、遠賀郡、直方市、鞍手郡、飯塚市、嘉穂郡桂川町、嘉麻市などのエリアで不動産売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。
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「インスペクション」と聞いても、なにを意味しているのかわからないという方が多いかもしれません。
そこでまずは、「インスペクションとはなにか」という基本的なところから解説していきましょう。
不動産取引におけるインスペクションとは「住宅診断」のことで、建物の劣化状況や不具合の有無、修繕が必要な箇所などを検査することです。
近年、少子高齢化や人口減少、また新築志向などが原因で、空き家の増加が社会問題となっています。
インスペクションは、「空き家問題」の解消のために国が普及に取り組んでいる施策の一つで、ホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれる専門家が、国が定めた基準に従っておこないます。
不動産売買をおこなううえで、インスペクションは安心材料の一つとなるため、中古住宅の流通の活発化が期待されているのです。
インスペクションは、国土交通省が基準として定めたガイドラインに基づいておこなわれます。
「既存住宅インスペクション・ガイドライン」
「既存住宅インスペクション・ガイドライン」とは、2013年6月に国土交通省が策定したもので、インスペクションに対する考え方や具体的な検査方法などが示されています。
このガイドラインは、どの業者がインスペクションをおこなっても、適切な診断結果が出せるようにするためのものです。
インスペクションの対象となるのは、以下のような部分です。
構造耐力上主要な部分…基礎・土台・床・柱・壁・梁など
雨水の浸入を防止する部分…屋根・外壁・屋外に面したサッシ・天井・内壁など
配管設備…給水管・排水管・換気ダクトなど
インスペクションは、目視や計測を中心に、触診・打診、作動確認といった、非破壊による検査です。
屋根や床下については目視できる範囲のみ、床や壁については水平・垂直の計測をおこない、ゆがみや傾きがないかを確認します。
2018年4月に施行された「改正宅地建物取引業法」では、媒介契約時にインスペクションに関する説明とインスペクターの斡旋をおこなうことを、不動産会社に義務付けています。
媒介契約時に検討しても良いですが、インスペクションの結果が査定に影響する可能性があります。
したがって、不動産の査定を依頼する前にインスペクションをおこなうのがおすすめです。
インスペクションは、建物の状況を正確に把握することを目的としています。
住宅の状態を明らかにし、中古住宅に対しての不安を解消することが、売却成功につながるのです。
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では、インスペクションをおこなうとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
売却前に不動産の状態を把握できる
売却前に不動産の状態に不安があると、安心して売り出すことができません。
インスペクションは合格することが大切ですが、欠陥が見つかった箇所は売却前に修繕できるため、売主・買主の双方にとって安心材料になるでしょう。
不動産売却時のアピールポイントになる
「インスペクションに合格した」「適切な修繕をおこなった」など、インスペクション実施済み物件としてアピールできます。
ほかの不動産との差別化にもなり、早く好条件で売却できる可能性がアップするでしょう。
売却後のトラブルを防止できる
不動産売却後に、契約書に記載されていない欠陥や不具合が見つかった場合は、買主から「契約不適合責任」を問われる可能性があります。
たとえば、インスペクションの結果わかった欠陥を修繕せずに売却する場合でも、買主が納得したうえで契約書に記載すれば、そのようなトラブルを防ぐことができるのです。
修繕費用が発生する可能性がある
インスペクションをおこなったことで、欠陥や不具合が見つかるかもしれません。
その場合、修繕するかどうかは売主の判断ですが、修繕する場合は費用が発生します。
修繕したほうが不動産に対する信頼性が高まりますが、大幅なリフォームをおこなったとしても、その費用を売却価格に上乗せできるわけではありません。
どこまで修繕が必要なのか、不動産会社と相談しながら慎重に判断することをおすすめします。
インスペクションをおこなうための費用がかかる
インスペクションをおこなうためには、費用がかかります。
どれくらいの出費になるのか、一般的な相場は次章でお伝えしましょう。
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それでは最後に、インスペクションをおこなうためにかかる費用の相場をお伝えします。
不動産売却の際におこなうインスペクションの費用は、基本料金として約4万円から6万円が相場です。
基本料金に含まれているのは「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の調査のみであることがほとんどです。
上記の調査以外にご希望があれば、オプションとして追加することができます。
たとえば、床下や小屋裏への侵入検査や特殊カメラを使用する検査など、追加で依頼した場合、その内容にもよりますが、約1万円から8万円のオプション料金がかかります。
業者によっては、調査の結果をまとめた報告書の作成料金が基本料金に含まれている場合と、別料金の場合があります。
一般的に簡易的な報告書だけが基本料金に含まれていて、写真付きなど詳細な報告書が必要な場合は別料金というケースが多くなっています。
詳細な報告書を作成した場合の費用は、約1万円から1万5,000円が相場です。
事前に報告書のサンプルを見せてもらい、どの程度のものが必要かを不動産会社と相談して判断すると良いでしょう。
なお、インスペクションそのものは1時間から3時間ほどで終わりますが、インスペクターの手配に1週間ほど、さらに報告書の作成に1週間ほどかかります。
インスペクションを依頼してから報告書を受け取るまでに、トータルで2週間ほどかかることを想定して、不動産売却のスケジュールを立てましょう。
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不動産を売却する際におこなうインスペクションとは、国が定めた基準に従って、専門家がおこなう住宅診断のことです。
費用はかかりますが、不動産の価値を高めることができるという大きなメリットがあります。
最近は、中古不動産の売買に欠かせないものとなっているため、ぜひ積極的にインスペクションをおこなうことをおすすめします。
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