2022-07-12
不動産売却は大きなお金が手元に入るため、「どれぐらい所得税がかかるのだろう」と不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却で課される所得税の概要や、節税方法について解説します。
北九州市や中間市、遠賀郡水巻町、遠賀郡遠賀町、直方市、鞍手郡鞍手町、鞍手郡小竹町、飯塚市、嘉穂郡桂川町、嘉麻市で不動産売却をお考えの方は、ぜひご参考にしてください。
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そもそも「所得税」とは、個人が1年間に得た所得に対して課される税金です。
不動産売却で利益を得た場合、その利益のことを「譲渡所得」といい、譲渡所得も個人の所得であるため、納税の義務があります。
不動産売却で得た譲渡所得に対して、次の3つの税金が課されます。
これら3つを総じて、「譲渡所得税」といいます。
なお、譲渡所得税は給与所得などとは切り離して計算される「分離課税」です。
したがって、不動産売却で譲渡所得を得た場合には個人で申告し、納税しなければなりません。
実際にどれぐらいの税額になるのかを事前に把握するために、譲渡所得税の計算方法をご説明しましょう。
譲渡所得税を計算するためには、まず譲渡所得を算出しなければなりません。
譲渡所得は、不動産の売却金額から、取得費と譲渡費用を差し引いて算出します。
譲渡所得=売却金額-(取得費+譲渡費用)
取得費とは、不動産の購入代金と、不動産を取得するためにかかった費用の合計です。
なお、建物については購入時の金額を計上するのではなく、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いた金額を取得費とします。
また譲渡費用とは、不動産売却にかかった諸費用のことです。
続いて、上記の計算方法で求めた金額からさらに特別控除額を差し引きます。
課税譲渡所得=譲渡所得-特別控除額
納税負担を軽くするために、いくつか控除制度が設けられています。
控除制度を利用する場合、譲渡所得から特別控除額を差し引き、最終的に残った金額が「課税譲渡所得」です。
この課税譲渡所得に対して、定められた税率をかければ、譲渡所得税が算出できます。
譲渡所得税の税率は、譲渡した年の1月1日時点において、不動産の所有期間が5年以下の場合は「短期譲渡所得」、5年を超える場合は「長期譲渡所得」と、2つに区分されます。
それぞれの税率は、以下のとおりです。
2つを比較するとわかるように、「短期譲渡所得」の税率は、「長期譲渡所得」の約2倍です。
不動産売却で課される譲渡所得税は、所有期間によって大きく異なるため、売却時期を見極めることも税金対策の一つになるのです。
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先ほどお伝えしたように、不動産売却で得た譲渡所得に対して、短期譲渡所得の場合は約40%もの税金が課されます。
譲渡所得が多ければそれだけ納めなければならない税金も多額になるため、利益を多く得られても、税金の負担が大きくなるのです。
そこで、前章でも少し触れましたが、不動産売却における譲渡所得税を軽減するために控除制度が設けられています。
いくつかご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
マイホームを売却して得た譲渡所得に対して、最高3,000万円までの控除を受けられます。
たとえば、マイホームを売却して得た譲渡所得が1,000万円の場合、1,000万円が控除され、課税譲渡所得はゼロになります。
不動産売却時に所有期間が10年を超えている場合、この特例を利用すると通常よりも税額が低くなります。
さらに「3,000万円の特別控除の特例」との併用が可能です。
先にお伝えした特例は、譲渡所得を得た場合に有効ですが、不動産売却をおこなうと、損失が生じる場合もあります。
不動産売却をおこなった年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるマイホームを売却して譲渡損失が生じた場合、買換えをするときやオーバーローンであるときなど一定の要件を満たしたうえで、その損失をほかの所得から差し引くことができます。
これを「損益通算」といいます。
また、その年で通算しきれなかった金額については、その翌年から最長3年間、繰り越してほかの所得から差し引くことができます。
これを「譲渡損失の繰越控除」といいます。
つまり、不動産売却をおこなって損失が生じた場合でも、節税できる可能性があるのです。
ただし、控除制度を利用するためには、確定申告が必要です。
なお、税率や控除制度については、国税庁のホームページにて最新情報をご確認ください。
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不動産売却で譲渡所得を得た場合、ふるさと納税を利用することで節税できることをご存じでしょうか。
そこで最後に、不動産売却における税金対策の一つとして、ふるさと納税についてご説明します。
ふるさと納税とは、「納税」という言葉で表現されていますが、基本的な考え方は「寄附」です。
自分で選んだ自治体に寄附をすると、寄附金の自己負担額2,000円を超える額について、所得税や住民税から控除される制度です。
また、寄附をした自治体から、その金額に応じた返礼品がもらえることも魅力の一つでしょう。
ふるさと納税は「寄附」であるため、どれだけたくさん寄附をしても良いのですが、控除の上限額は世帯構成や年収などによって決まっています。
上限額を超えて寄附をした場合、その差額は自己負担となるため、上限額を正しく把握し、税金が控除される範囲内でふるさと納税を利用することがポイントです。
ふるさと納税は、所得が高いほど控除額が多くなる仕組みになっています。
不動産売却をおこなって譲渡所得を得ると、それだけ所得が増えるため、ふるさと納税を利用する際の控除の上限額も上がります。
つまり、より多くの寄附ができるようになり、節税効果も高まるのです。
ただし、不動産売却でふるさと納税を利用する際は、いくつか注意点があります。
不動産売却とふるさと納税は、同じ年におこなう必要があります。
売却した翌年にふるさと納税をしても、譲渡所得から控除できません。
また、ふるさと納税で所得税や住民税を節税したい場合は、不動産を売却した方の名義で寄附をする必要があります。
配偶者や子ども、親の名義で寄附をしても控除できないため注意しましょう。
さらに、控除制度を利用して所得税が非課税になった場合は、ふるさと納税の上限額は上がりません。
これらのことに注意して、上手に利用しましょう。
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不動産売却をおこなって利益を得た場合は、所得税がかかります。
しかし、特別控除やふるさと納税などを利用すれば、節税が可能です。
どの制度を利用すると良いかは、不動産会社のアドバイスを受けながら、節税効果の高いものを選びましょう。
「株式会社EVISU 本店」は、不動産査定や売却のご相談はもちろんのこと、不動産売却にかかる税金についても経験豊富なスタッフがアドバイスいたします。
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